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お線香の代表格「白檀」はどんなもの?

こんにちは!お線香マイスターのかおるんです!

あなたは「白檀」って聞いたことありますか?
実は、これまでにも何度か記事内に登場しているワードなんですが、そもそも初めて聞いたよ〜って人の為に、また、ご存知の方も、より知識を掘り下げてみたら、また見解が変わって面白いのでは?という思いから、詳しく紹介することにしました!

というわけで、今回は白檀のその正体を詳しく解き明かしていきたいと思います!

白檀ってなに?




お線香の代表格「白檀」はどんなもの?
「栴檀は双葉より芳し」ということざわをご存知でしょうか?将来大成する人は、幼少からその片鱗を窺わせるという意味ですが、この「栴檀」は、まさに白檀のこと(ちなみに実際に双葉は香らないそうですw)。

別名には栴檀やサンダルウッド、チャンダンなどがあります。

ビャクダン科という、双子葉植物ビャクダン目の中の1科で、半寄生(生存に必要な物質の一部を奇主に頼っている)の常緑(一年中葉をつける)樹、そして通常3〜4m、高いものだと20mもある背の高い木になります。
このうち、白檀と呼べる部分は幹や根の芯材です。よって、枝や葉・葉の表面はほとんど香りません。

上質なものは白檀の天然のオイルが5%程度ですが採取できるそうです。

香りの根元の心材が香るようになるまでには、なんと少なくとも30年もかかる上に、より良い香りになるにはその倍60年を要します。

そんなに長い年月かけて出来上がるものなんですね!そう思うと何気なく焚いているお線香の1本1本を大切に使おうと思って来てしまいますよね😄

どこにあるの?

お線香の代表格「白檀」はどんなもの?




天然の植物ですから、どこかから採取しなければいけませんね。さて、その産地とは?

インドやインドネシア、南洋諸島で主に採取されていて、
原産地はインドネシア・チモール島周辺ですが、インドの方がより品質を高く評価されています。
中でもマイソール地方で産出されている”老山白檀(別名)”は、最上級のものとして有名です。
これと対表として位置づけられているのが、インドネシア産の「新山白檀」と呼ばれたランクのものです。

インド産のものは甘く濃厚な香り、対照的にインドネシア産は酸味が強く爽やかさがあります。
南洋諸島のその他の国やインドシナ半島、中国産やアフリカさんのものまで市場を賑わせていましたが、アフリカ産はワシントン条約の対象品目に2013年決まってしまいました。

なお、香りの質をランキングするとしたら、以下のような順になります。
1位:老山白檀
2位:インド
3位:インドネシア産
4位:その他東南アジア産
5位:ハワイ・ニュージーランド・オーストラリア産

こうしてみると、産地は複数あるけど、結局本当に品質の良いものは
インド一択なんですね!さすが仏教の発祥地。
今後お線香やお香を購入する時の為によく覚えておきましょう!

どんな物・シーンで使われているの?

お線香の代表格「白檀」はどんなもの?




扇子等の装飾品は有名ですが、薬用、防虫剤等としても長年珍重されてきました。

扇子の値段については、ピンキリですが本物(偽物がかなり出回っているそう)だと5,000円〜30,000円近くのものまでだそうです。中国各地で500円(日本円)ほどで購入できるクラスのものは、たいてい偽物だそうなのでお気をつけくださいね(゚o゚;;

また、宗教との結び付きが強く、仏像や数珠・線香をはじめとする仏具に使用され、ヒンズー教では粉末状のものを焚いて、儀式の時の薫香として使用しています。

礼拝時は、額にペースト状にしたもの(サンダルウッドを水で練る)を塗ったり、アビシェーカ(洗礼儀式)後は、神像のおでこ等に塗ります。

また、白檀の爽やかな香りは鎮静作用があります。そのため勉強等をする時に、耳の裏に塗ってみると案外集中でき勉強が捗るのです。

さいごに

お線香の代表格「白檀」はどんなもの?




いかがだったでしょうか。
白檀と一口に言っても、産地によってクオリティが異なり、また、天然のものは何十年も歳月が掛かる希少なものということがお分かりいただけたと思います。

また、お意外な効果も期待できますので、集中して物事に取り組むときに活用することもオススメです。

ご参考になれば幸いです。

まどかの一言ポイント

✔︎古代の美女たちもハマった魅惑の香り

世界3大美女と言われるクレオパトラ、楊貴妃、小野小町は香りものが大好きなことは有名。
クレオパトラはバラを、楊貴妃は麝香と白檀、小野小町は沈香と白檀

楊貴妃については、体臭が唯一の欠点だったそうで、その臭い消しとして使っていたそうです。

小野小町は、まさにお香がブームとなった平安時代真っ只中。
当時は香りを着物、扇子、恋文に忍ばせて楽しんだり、香りで身分や恋人の見分けをしていたそうです。

「深草将校の百日通い」は有名な小野小町を語る上で大変有名ですが、熱心に彼女を口説く男性がいて、「百夜私の元へ通ってくれたらあなたの想いに応えましょう」と答え、実際その男性は99回まで通いつめ、最後の最後で命絶えてしまったという、とても残念で切ないお話です。

この男性を虜にしたのもまた、白檀を始めとした香料だったのかもしれません(もちろん彼女自身にも魅力があったんですよ♡)!

昔ながらの恋話、なんだか良いですよね。今のようにすぐ連絡が取れず、直接会いに行く他ないという不便さがまた、燃えるのではないでしょうか^^

最後までお読み頂きありがとうございました。