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遺体ホテルって何?!なぜそんなものが実在するの?

遺体ホテルって何?!なぜそんなものが実在するの?

こんにちは、お線香マイスターのかおるんです。
あなたはこの言葉を聞いたことがありますか?

”遺体ホテル”
何やら突然物騒ですみません。ですが、これとっても大事なお話なんです。
何せ、今後20数年の間、死者が増え続けると言われているので、例えばご両親の最期を迎える時のことを少しだけ考えることはいずれ必ず役にたつと思うからです。

そこで今回は、この”遺体ホテル”についてお話をして参ります。

ただしこの遺体ホテルは、現状設置されているのは人口密度の高い地域に限られます(東京や大阪など)。
さらに当稿では、東京に限ったお話にさせていただいておりますので、予めご了承ください。

 

遺体ホテルとはどんなもの?

遺体ホテルって何?!なぜそんなものが実在するの?




ひと言で言うと、死後、葬式や火葬をするまで遺体を安置しておく民間施設のことです。

事情があって遺体を自宅に保管できない、もしくは火葬場の不足によって「待機遺体」が次々に運ばれてくるそうです。遺体の保管場所に困った遺族が、すがる気持ちで利用しているといいます。
見た目は通常のビジネスホテルと変わらないのですが、付添人が泊まることなく、遺体だけの安置になります。

日本に遺体ホテルが表立って登場したのは僅か数年前のことですが、都市部を中心に、その数を増やしつつあります。
つまり遺体の保管が、一つのビジネスになっていると言うこと。
恐ろしいですね。。。

川崎市にある遺体ホテル「そうそう」の遺体安置室。棺を置くスペースとソファが置かれているのみ(写真提供:そうそう)
https://business.nikkei.com/atcl/book/16/102400002/102800005/?P=1

 

なぜ?遺体ホテル出現の背景

遺体ホテルって何?!なぜそんなものが実在するの?




遺体ホテルはどんなものかは分りましたね。じゃあ、なんでこんなものができたのか?ビジネスになり得たのか??紐解いていきましょう。

死後から葬儀までの流れをおさらい

当稿をお読みいただく上で、この流れの部分は最低限必要だと思います。
しかしながら、葬儀までの流れなんて、自身が喪主やそれに近い立場を経験していないと、なかなか知る由もないと思います。
慌ただしくやるべき事をやるのに追い立てられてあっという間に葬儀も全て終了していた…なんてこともザラですから。

そこで、亡くなってから葬儀までの流れを簡単にまとめてくれているサイトより、引用させて頂きましたので以下ご覧ください。

病院で危篤の場合

〜お通夜・告別式2日間の葬儀の流れ〜
1.危篤 葬儀社を探します。
2.逝去 医師から死亡診断書を受け取り、葬儀社に連絡します。
3.安置場所への搬送 自宅もしくは専用の安置施設のどちらに搬送するか葬儀社に伝えます。
4.安置 葬儀社との打ち合わせの日時を決め、遺影にする写真を探します。
5.打ち合わせ 葬儀社と葬儀の費用、場所、日時、スタイルを決め、参列者に連絡します。
6.納棺 棺に手向ける品を用意します。
7.お通夜 僧侶や参列者の対応をします。
8.告別式 故人に代わり喪主が挨拶をします。
9.火葬 骨上げをします。
注)1日葬や直葬(火葬式)では、流れが異なります。1日葬の場合は7のお通夜を行いません。直葬(火葬式)の場合は、7・8のお通夜・告別式を行いません。

引用元:「終活メディア」株式会社アーバンフューネスコーポレーションより
https://www.urban-funes.com/shukatsu-media/funeral/schedule-wake-funeral/

※上記以外にも「自宅で逝去した場合」や、「事故などにより警察から連絡があった場合」等イレギュラーなケースもあるのですが、それは別の記事に託すとして、今回は一般的な流れだけを記載致しました。

つまり、亡くなった後は1日(長くて2日)間安置され、そのあと通夜・告別式があり、火葬場、という流れになるのです。

葬儀場と火葬場は異なる施設

ここまでつらつらと述べてきましたが、葬儀に参列の経験があまりない方などにとっては、ちょっと分りずらかったかもしれませんね。
そもそも、火葬場がどんなものか??イマイチしっくりきていない方のために簡単に解説を。

一般的に「葬儀」と言うと、通夜・告別式を連日して行い(同日のところもある)、告別式の後にマイクロバスなどで親族だけが火葬場へ移動し、そこで納骨などが行われます。
ちなみに葬儀を行うのは「斎場」とか「セレモニーホール」と呼ばれるところです。聞いたことありますでしょ?
これら施設には火葬場はないんです。当稿最初に触れた通り、火葬場は数か少なく、限られたところにしかありません。よって、斎場やホールから移動しなければなりません。しかし参列者全員は多すぎるため、火葬場へは親族など近い間柄の人に限られていることがほとんどです。

これに対して火葬場というのは、いわゆる別名「焼き場」のことです。故人を火葬する&お骨を骨壺に収めます。

上述した通り、遺体安置の保管場所が無いので、最悪の場合は先に火葬(焼いて)して、葬儀の際には既に骨の状態で執り行うケースも多いそうです。そりゃそうですよね。。。お骨にしてしまえば腐敗や数日間の保管も省けますから。なんとも味気ないと言うか、あっけない終わり方になってしまいますが。。。

 

火葬が順番待ち?!

前項で記載した通り、人が亡くなると通常、
遺体は葬儀社や納棺師(ノウカンシ(いわゆる「おくりびと」))により簡易的に保存処置が施され、24時間以上の安置(ご臨終から火葬まで24時間以上の安置が法律で義務付けられている)の後通夜や葬儀を執り行い、火葬場で荼毘に付されます※。
※荼毘に付す(タビニフス)・・・火葬すると言う意

なんと、そのまま素直に火葬の順番待ちをするとなると、最近は
7日から10日間も待たされるそうなんです!とんでもない日数ですよね。保存処置されているとはいえ、腐敗も進むでしょう。
もし自宅安置を選んだ場合、自宅で悪臭が…なんてことも😭あぁ、想像しただけで…
ごめんなさい😭

では、なぜそんなことに?!以下の5つのような理由だそうです。

遺体ホテル出現の理由5つ

①火葬場の少なさ
②死者の多さ
③高齢化
④自宅安置の困難さ
⑤葬儀形態の簡素化

①火葬場の少なさ

東京には火葬場が23区で9箇所、都下に8箇所で合わせて17箇所しかありません。
かつて大正時代には日本全国で3万7千あったそうですが、現在はわずか1,500
箇所。
集落単位で所有していた小さな規模の火葬場が相次ぎ廃止されたこと、平成の大合併の影響により、それまで町村単位で管理していた公営火葬場が大規模に統廃合されたことなどが背景にあります。

つまり火葬場自体が少ないので、安置スペースも限られてきます。

参考:23区内の公営の火葬場は臨海斎場と瑞江葬儀所の2箇所、
民間では町屋斎場、四ツ木斎場、桐ケ谷斎場、代々幡斎場、落合斎場、堀ノ内斎場、谷塚斎場の7箇所、合わせて9箇所になります。

②死者の多さ

現在、日本では毎日何人の方が亡くなっているかご存知でしょうか。

2005年、初めて出生率を上回りましたが、それ以降ずっと増加を続けています。
2013年の死者数は11万人。
と言うことは、1日に約300人の方があの世へ行っていることになります!(◎_◎;)

③高齢化

これはもはや詳しい解説不要かと思いますw
高齢者の割合の多さは毎日耳にタコができるほどメディアからの情報で聞かされていますよね😓

今はまだ「高齢化社会」ですが、あと数年もしたら、今度は「死者社会」と言われてもおかしくない位、死はもっともっと身近なものになっていくでしょう。
ちなみに死亡数のピークは、1947年から1949年生まれに該当する、いわゆる”団塊世代”が90代を超える2040年と推測されています。
現在よりも30万人以上も多い、166万人が1年間に死亡するとの推計が出ていて、この数字は鹿児島県の人口(170万人)に相当する数だとか!

④自宅安置が困難

火葬まで遺体を安置する場所は、かつては「自宅」でした。
葬祭ホール等で葬儀を執り行うケースが増えてきた昨今でも、一旦は故人が暮らした自宅に戻すものでした。そして納棺までは自宅で執り行うのが一般的だったのです。

しかし都会では、居住空間に「死」を迎え入れることが難しくなってきているんです。

理由は、”マンション暮らしの世帯が増えている”から。
特に高層マンション(都会)では、管理組合の規約で遺体を運び込めないものが多いのです。遺族が病院から自宅に戻したい気持ちがあっても、人目につき易い日中にマンションの室内に運び入れることは憚られてしまいます。

 

⑤葬儀形態の簡素化

そこへ追い打ちをかけるように、昨今の”葬式の簡素化”が、待機遺体の増加に拍車をかけているそうです。
それは、都市圏で急増している「直葬(チョクソウ)」。
え?なにそれ??😲という方のために、ご安心下さい。
次項でしっかりご説明しますよ。

”直葬”って何?今や主流?!

遺体ホテルって何?!なぜそんなものが実在するの?




直葬とは、簡単に言うと葬式をせずに、火葬してしまうこと。直接火葬するので、略して直葬と呼ばれています。

全国の葬儀社を対象に調査したリポートによれば、関東圏の全葬儀に占める直葬の割合は22パーセントにも及ぶという。
「鎌倉新書」(葬儀や仏事に関する情報サービス会社)2014年データより

直葬の場合は、病院や施設等からそのまま火葬場へ直行することはあまりありません。墓地埋葬法によって、死後24時間以内の火葬が禁止されているためです。つまり、その間、遺体をどこかに保管しておかなければいけなくなるわけです!

マンションに遺体を運び込めない場合にも、直葬までの間遺体を一時保管したい場合にも、火葬場の遺体保管庫を利用することは可能です。
ですが、火葬場の保管庫の場合、面会時間が決められているなど、あまり自由が効かず、且つ、無機質な印象で、何日もそこへ故人を安置することへの遺族の心理的負担が大きいようです。

 

まとめ

遺体ホテルって何?!なぜそんなものが実在するの?




いかがでしたか?遺体ホテルの意味、その背景となった現代社会の様々な問題がよくお分りいただけたかと思います。

この遺体ホテル、設置には様々な苦悩があるそうです。
特に大変なのは近隣住民の説得。
「人の命をなんだと思っているのか」
「知らない人の遺体が近くに安置されているなんて気持ち悪い」
そのような声だそうです。

しかし、考えてみてください。人はみんな死ぬんです。皆さんもこういう施設を必要とする時が来るかもしれない。それは本当に近い未来かもしれません。

実際、ある施設では、反対側だったある住民2組ほどの方が後日利用し、賛成側に意見を変えられてそうです。そんな住民の方を、誰が責められますでしょうか?

今回のお話はちょっと不謹慎ではありましたが、我々いつ必要になるか分りませんので、予め知識として頭の隅に置いておいてはいかがでしょうか。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。